シングルマザーでインフルエンサー、家計管理アドバイザーとして活躍する「ぽこりんママ」をインタビュー!

シングルマザーとして家事をこなしながらSNSで節約・家計管理についての有益情報を発信している「ぽこりんママ」さん。彼女の活躍はネットに留まらず、雑誌掲載やテレビ出演などを経験するほど大きなものになっています。とあるイベントでぽこりんママさんとお話した際「もっと話を聞いてみたい」と強く思い、今回インタビューする機会を頂きました。

ぽこりんママ さん

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家計改善コンサルタント・アドバイザー

「食費1ヶ月2万円献立」「貯金が増える節約術」などが人気となり、TV、雑誌等に多数出演。ブログを読んだフォロワーから「家計が改善した」と喜びの声が多数届き、家計改善の方法をまとめた講座を開講。家計管理のプロとしてSNS発信、コラム執筆、企業での講演など幅広く活動している。

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この記事を書いた人
国立 久吉

岐阜在住のフリーランスライター/ライター組合(#ライ組 )1期生/編集者・コンテンツディレクターとしても活動中/KWリサーチ、構成作成、編集、CMS入稿/文字単価は3円~、記事単価は2万円~で受付中。インボイス発行事業者です。ポートフォリオ確認やお仕事のご依頼はポートフォリオページよりご連絡ください

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アパレルのグラフィックデザイナーから家計管理アドバイザーへ

ーーーこれまでの経歴を伺えますか?

社会人の頃は、東京でアパレルの販売員をしていました。本当はイラストレーターになりたかったのですが、なかなか良いご縁を頂けず、アルバイトで洋服の販売をしていました。その後思い切って転職活動をし、アパレルのグラフィックデザイナーになりました。

グラフィックデザイナーの仕事にやりがいを感じていたのですが、当時はまったく休みがなくて。1年間は休んだ記憶がまったくなかったです。ただ、当日は仕事に力を入れていて、通常業務が終わったあと終電まで自分のブランド服をデザインしていました。

ただ、いざ販売してみると自分のブランドの服は20枚くらいしか売れませんでした。一方でデザインや質はほぼ同じまま、ブランドを知名度のあるものに変えて、有名な人や雑誌が宣伝したとたんに売れたことが悔しかったですね。「知名度がないとモノは売れない」ということを痛感させられました。仕事の疲れも重なり、うつ病になるほど強く落ち込んでいた時期もあります。

その後は結婚・出産を機に退職し、色々あって離婚も経験し、現在は「ぽこりんママ」というハンドルネームで節約・家計管理の発信活動を行っています。発信活動、いわゆるインフルエンサーとしての活動が多いですが、数年前から家計管理の講座を自分で立ち上げました。一般の主婦向けに、家計簿のつけ方や節約メニューの組み方などを伝える講師もしています。

あとは、雑誌やテレビにもメディア出演しております。こちらはご依頼頂いたタイミングで不定期に対応させて頂いている感じです。

ーーー発信活動はいつ頃から行っていたのでしょうか?

アパレルのグラフィックデザイナーをしていた時からです。現在に至るまで3つのブログを運営していました。

最初にブログをはじめたときは、アパレルのグラフィックデザイナーとして自分のブランドに関する情報を発信していました。その後うつ病で休職中〜退職後は、時間や心の余裕ができたので、家にある洋服をコーディネートして紹介するブログを運営していました。

ただ、記事はまったく読まれなかったです。当時は毎日投稿して合計200記事くらい書いたのですが、集客のやり方を今ほど理解しておらず。また当時は無職かつお金がないうえに家計管理もうまくできず、ブログも読まれずで、本当に苦しい時期だったことを覚えています。

そこで「お金の管理に悩む主婦」をテーマに新しいブログで立ち上げて、そこで新たに発信していこうと考えました。これが今のブログですね。たまにお休みは頂きますが、今もほぼ毎日投稿を継続しています。

このブログも数年間はまったく収入になりませんでした。それでも「いま無料で有益情報を公開して読者からの信頼を獲得すれば、きっと将来につながるはず」という想いで毎日投稿を続けてきました。

ブログを更新するため試行錯誤するうちに節約や家計管理もうまくできるようになり、そのノウハウを無料で公開していたら、読者から「家計が改善しました」「節約を成功させて起業しました」といったコメントが届くようになりました。これまでの努力が報われたと感じて、とても嬉しかったですね。

ーーー「節約できたから起業できた」とはどういうことですか?

皆さん必ずといってよいほど経験するフェーズなのですが、まず「時間がない」「お金がない」という悩みが最初にあります。子育てだったり家事をしたり家計をやりくりしたりしていると、いつも時間に追われてしまう。とにかく「時間もお金もない」がほぼ全員に共通するスタート地点です。

そこで私がお伝えしている家計管理の方法が「徹底的にすべてを効率化する」こと。無駄な買い物や無駄な動きがあるから無駄なお金がでていく。そこで私が実践した、効率的な家事のやり方や買い物の方法を全部ノウハウにしました。それを実践するだけでお金も時間も余裕ができる。そうすると考える余裕が生まれて「今まで気になっていたことにチャレンジしよう」となるんですね。

起業以外にも、たとえば資格の勉強をしたりハンドメイド作家として活動したり、NPO法人をやりたかったから立ち上げた、という人もいました。

SNSで情報発信する一方、家計管理アドバイザーとしても活躍中

ーーー今はどのような活動を行っていますか?

現在は主にYouTube、Instagram、ブログの3つで発信活動を行っています。不定期ですがたまに雑誌の記事を書くこともありますし、家計管理アドバイザーとして、家計のやりくりに困っている主婦の方向けに、家計管理や節約に関する講座を行っています。

講座の受講生さんは、卒業生だけで170名以上いらっしゃって、ほとんどの方に満足して頂きました。

ーーー家計管理の講座ではどのようなことを教えているのですか?

受講生の方一人ひとりに寄り添って、家計を改善するためのアドバイスをしています。世の中にはさまざまな節約ノウハウが無料で公開されているんですけど、私自身も経験があるのですが、自分にピッタリの情報に出会うことってなかなか難しいんですよね。そもそも自分に必要な情報がネットに公開されていない場合もあります。

そういった個別の悩みを抱えている人向けに、私から節約のアドバイスをしています。私自身の体験や過去の個別サポート経験から、現在はほぼ節約関係で答えられない相談はありません。たとえば「保育園の入園関係でどのような出費があるか?」といった悩みも、私の過去のブログに書いてあるので答えられます。ブログが自分の辞書代わりにもなっていますね。

ーーー講座を途中で辞めたり上手くいかなかったりする人はいなかったのでしょうか?

ごく少数ですが、いました。ただ「子どもが不登校になってしまい節約どころじゃなくなった」「体調を崩してしまい治療に専念したい」といった、やむを得ない事情の方がほとんどです。

もちろん最初はうまくサポートできなかった経験もあります。たとえば初期の受講者の中には「節約が上手くいっていない、でも私に連絡するのも恥ずかしい」と、何も節約を実践できないままの人もいました。ただ、その後は私が積極的に受講生へ声をかけていくことを心がけたら頼ってくださるようになり、順調にいった感じです。

現在は月に数名だけの少人数制にして、個別に手厚くサポートを行う方向性にしました。

節約は「自分の価値観や思い込みを見直す作業」

ーーー講師の仕事をするなかで、うまくいかずに「難しさ」や「もどかしさ」を感じたことはありますか?

色々ありますね。受講生の話を聞いて問題を突き詰めると、本質は節約意識ではなく家族関係が問題の場合もあります。

たとえば妻は節約を頑張りたいのに夫が「今日は仕事で飲み会があるからお小遣いちょうだい」「家族で外食に行こう」というと、妻としてはなかなか「ダメ」と言いにくくて悩んでしまうのです。

断ってしまうと相手は渋い顔をして「自分が働いて稼いでるのに」って雰囲気になってしまう。自分は夫ほど稼いでいない、という負い目もあると思います。そうなるともう、節約のテクニックといった問題ではないですよね。夫婦関係がすでに対等じゃない。

でも、そこを伝えると「いや、もうできません」と強くアレルギー反応を起こしてしまう人もいます。夫と向き合わなければいけない、という痛い部分に触れられたくないというか、目を背けていたいというか。

ただ、問題の本質に向き合っていかないと家計も改善しにくいです。そういった人にはできる限りアドバイスを送るのですが、大幅な家計の改善を実現するのは難しい場合もあります。

ーーー他にも仕事で感じた「難しさ」はありますか?

改善するのはあくまで本人であり、私が直接生徒さんを救えないことですね。そもそも節約って「自分の考えが偏っている部分や怠惰なところを変える」といった側面もあるので、ストレスのかかる行為です。

本気で家計を改善するなら、ついコンビニでジュースを買ったりネット通販でポチッとしちゃったりといった、さまざまな自分の怠惰な部分と向き合う必要があります。ただ「本当に私ってこれでいいのかな?節約ばかりの生活で、本当に良かったんだっけ?」と悩むこともあるんですよね。自分を根本から掘り返すことをしないといけないので、本当に「修行」という側面もあるんですよ。

向き合うのはあくまでご本人なので、伴走して全力で支えて応援するしかできないので、もどかしい時もあります。でも講座の終わりには、「本当に受講して良かったです!」「ぽこりんママさんが支えてくださったから最後まで頑張れました」と言っていただけるので、本当にこの仕事を立ち上げて良かったと感じます。

ーーーさまざまな悩みを抱えた方が、ぽこりんママさんの講座を受講されているのですね。

はい。他にも、夫婦関係で悩んでいる人が非常に多いです。

「これから離婚を考えている」「シングルマザーになったらお金をどう工面しよう」といった、将来への強い不安を抱えている方がいる。シングルマザーになったとしても、自分の稼ぎだけで本当にやっていけるのか、パートだけでこの先大丈夫なのだろうか、といった、本当に辛いフェーズにいらっしゃる方もいます。

私もそこを乗り越えてきたので、涙が出るほど辛いというのは、痛いほど伝わってきます。私も辛い気持ちになりますが、同じような経験があるからこそ、生徒さんのお力になれればと思っています。

ーーー逆に「この仕事をしていて良かった」と思ったことはありますか?

受講生さんが節約に成功した時ですね。受講料として決して安くはない金額を頂いているのですが、たとえば毎月2〜3万円ほど節約に成功すればすぐに元を取れるだけでなく、その後も継続してお金が減りにくい状態になるのが本講座の魅力です。

「本当にぽこりんママと出会えて良かった」

「人生が変わりました」

こういった声を頂くことも多くて、もう生徒さんと一緒に泣くこともあります。「ありがとう」って直接言ってもらえるのが、この仕事をしていて良かったと思いますね。

毎月貯金すべき金額は「将来から逆算」する

ーーーこれから節約を考えている人にアドバイスを頂けますか?

節約は点、つまり目の前だけを見ず、将来必要な金額から逆算しましょう。たとえば「5年後に1,000万円の出費があります。今から貯金をはじめます」という場合だと、1年で200万円、1ヶ月あたり16〜17万円ほどのベースで貯金が必要ですよね。このように目標から逆算して「いま具体的にいくら貯金しなければいけないのか」が分かると、お金の使い方が今までとはまったく変わるはずです。

よく「貯金はお給料の何パーセントすべきですか?」とご質問頂くのですが、そもそもあなたが将来何を叶えたいかによって今月貯金する額は違うんですよ、とお伝えしています。逆算ができていないと、今月貯金する額は大きく異なってくるので。だから、私の講座を受けた生徒さんには目標から逆算して毎月の節約金額を決めてもらいます。

ーーー直近で具体的な目標がある人はともかく、自分の残りの人生にいくら必要になるのか逆算するのは難しいのでは?

私の講座では、前半で「主婦の家計管理」をテーマにした節約テクニックをお伝えしており、後半ではファイナンシャルプランナーを講師として呼んで、ライフプラン表を受講生に作って頂きます。そうすると、自分の人生でどれくらいお金が必要になるのか、どの時期がお金を貯めやすいのかが見えてくるんですよね。

たとえば子どもが小学生の間はいちばんお金がかからないから自分の事業を育てる、お金がかかる中学生以降はどんどん稼ぐ、といった、今後の貯金や仕事についてのイメージを持ちやすくなるかと思います。

本格的にライフプラン表を作成するなら、知人のファイナンシャルプランナーさんに相談してみたり、最近はクラウドソーシングも発達しているので、そこで探してみたりするのも良いかと思います。もちろん私の講座を受けて頂いても大丈夫です。ただ、少人数制の講座なので、タイミングによっては予約が取れない可能性があるのはごめんなさい。